2021/8/27(金) 第7回目のむらがる勉強会をオンライン開催しました。
本回のテーマは、当初予定の「泰阜村と経済」から変更し「泰阜村と環境」としました。環境をテーマにした経緯は、「山深い泰阜村といえど暮らしは都会並みで、”地球に対して優しい暮らしをしている”とは言い難いよね」という思いからです。
僕たちの暮らしが日本や世界の気候変動につながっている、という認識を持つことで「30年後には日本の夏は平均40度になる」と言われている未来を変えられるかも知れません。
当夜は、現状(今、地球はどうなってるの?)をシェアしながら、”泰阜に居ながら僕たちにできること”を話し合う有意義な時間になりました。参加頂き、それぞれの思いを語ってくれたみなさん、ありがとう!!
勉強会では、
といった切り口から気候変動を身近に感じてもらい、地球が傷んでいるという現状を参加者で認識していきました。
そして、このような異常とも思える気候変動は、どうやら僕たちの暮らしから出る「温室効果ガスの濃度」が原因のようだぞ、という流れです。
「地球温暖化の原因はフロンガスによるオゾン層の破壊である」と学校で習ってきた層には、知識のアップデートになったかと思います。
ちなみにオゾン層破壊による地球温暖化影響は小さい、というのが今の常識のようです。
例えば九州の大雨や、アフリカの干ばつ、ギリシャ等の大規模山火事といった災害が、実は僕らの暮らしぶりが関係しているという事実には、参加いただいた皆さんもびっくりされたと思います。
僕も、勉強会の資料を作りながらショックを受けました。「こういう形で世界とつながっちゃうんだ、、、」というショックです。
冒頭述べたように、泰阜村の暮らしは都会並みです(すべてとは言いませんが)。
都会に比べて無い現代的なものは「信号・コンビニ」くらいでしょうか(笑)
経済的なゆとりはなくとも、好きなTV番組をいつでも見られて、ひとりひとりにスマホ・PCなどが行き渡るくらいの”豊かさ”は持っています。
そのような電気を自由に使う暮らしは、無意識のうちに温室効果ガスを排出している、ということを皆で共有しました。
また、田舎特有の課題である「車社会」。田舎であっても多分に発生する「食品ロス」。”みんなやってるから”という理由で今も使われる家庭の焼却炉。
これらもすべて温室効果ガスの排出につながります。
地球が暑くなり、日本・世界で異常気象が連発している原因が僕らの暮らしにもある、という共通認識ができたところで、「僕らにできること」を話し合いました。
等の建設的な意見が挙げられ、「すでに実践中だよ」というすばらしいシェアもありました。これらの取り組みはどれも”泰阜村に住みながら”実践できることばかり。そして今持っている豊かさを犠牲にしません。
特に電力エネルギーに関しては、日本での温室効果ガス排出における7割はCO2で、その発生元の約4割が「発電」と言われています。
再生可能なエネルギーを選ぶ(電力会社を変える)だけでも、無理せずに地球に優しい暮らしができるというわけです。やはり消費者が一番世の中を変える力を持っているということですね。
調べてみると、再生可能エネルギーを販売している電力会社や、再生可能エネルギー100%プランを持っている電力会社は複数あり、そういった電力会社やプランに変更することで経済的なメリット(電気料金が安くなる、EV車購入補助金が上がる等)があるケースもあるようです。
僕は個人的にこの再生可能エネルギーには可能性を感じており、先月より「ハチドリ電力」に変えてみました。
日本は地熱も太陽光も水も豊富ですから、実質的にCO2を出さずとも必要分の電気を作り出すことが可能なのではと思います。
泰阜村は山間地ゆえ「田畑や農道の草刈り」はほぼ年中行事のようなものです。
草刈りにはエンジン式の草刈り機がつかわれますが、こういった地域の営みもまた温室効果ガスの発生源となります。
”草刈り機を電気バッテリー式に変え、その電力は太陽光パネルで充電する” といった意識の転換が地域規模で起これば、この土地の強みにもなり、持続可能な地域づくりへの1歩を踏み出すことになりますね。
提案するだけではなく、個人から実践していこうと思います。
勉強会の中で、「テクノロジーの高まりによって、新たなCO2の排出につながることもある」といった情報のシェアもありました。草刈り機を例に取ると、「草刈り機をバッテリー式に変えても、草刈り機製造段階でCO2は出るし、バッテリーの廃棄にもまたCO2が出る。太陽光パネルも作るときにはCO2出るよね」ということだと思います。忘れてはいけない観点ですね。妄信的に自分が使う段階でCO2を減らすのではなく、ものづくりの上流に思いを馳せるという視野の広さが必要だと感じました。
※再生可能エネルギーとは、温室効果ガスを排出しないエネルギーのことです。
デフレ25年といわれる日本において、経済の回復は優先課題と言われています。しかしその経済の基盤は地球であることを改めて思い出すタイミングに来ていると思います。
僕らが普段、当たり前に享受している地球資源ですが、その資源はもちろん有限ではなく、復旧不可能なペースで破壊が続いています。そしてその破壊に僕らのような田舎の暮らしも加わっていることを、認識としてすべての人が持っていけたらいいなと思います。
僕らむらがるプロジェクトは、泰阜村という田舎を面白がるチームですが、田舎を面白がれるのは「地球が元気だからこそ」。この視点、忘れたくないですね。
僕が社会に出た2000年前後には、まだ「環境問題を語るのはダセェ」という空気があったように思います。地球を守ろう!といった発言をしていると、意識高い系などと揶揄された時代。
今世界では、環境に対して自分の考えを持っていないほうが視野が狭いと言われる時代になりました。
「暮らしが地球を蝕むし、暮らしが地球を元気にする」。今まで知らなかったけど、そこに気づけただけで行動を起こせる人も泰阜の中にはいるはずです。
そんな仲間を増やしていきたいな。
メンバーからも「楽しんでエコ活動していきたい」という声がありました。活動を続けるために大事な感覚ですよね!
「生まれた時よりも、きれいな社会にして死んでいく」
ボーダレス・ジャパン社長 田口一成
著書:「9割の社会問題はビジネスで解決できる」より
2021/9/24(金) 20:00〜「”推し村民”を語ろう」オンライン開催(予定)
”推し村民”・・・聞き慣れない言葉ですよね。
むらがるプロジェクトメンバー発の造語です^^
自分が「いいな・素敵だな・好きだな」と感じている泰阜村民の方を一方的に語る(推す)。そんな回にしたいと思います。
推し対象は:全世代、泰阜に縁がある方(在住でなくともOK)
ぜひ、”推し”のスペシャルエピソードを携えてご参加ください!基準は無いので自分がスペシャルだと思っているだけで十分です👍