泰阜村全域でのインターネット光回線の提供開始を受けて、半信半疑でしたがフレッツ光回線への申込みをしてみたところ、4/1(金)にめでたく開通となりました。
むらがるメンバーも気にしている方が多かった「泰阜の光ケーブル敷設」に関して、開通までのレポートを兼ね、光回線への乗り換えの注意点等をまとめてみました。
これから乗り換えを検討・実施される方の参考にしていただければ幸いです。
「泰阜に光は来ない」と言われていた20年前を思えば快挙ですね(;_;)
光回線の整備はデジタルにおいての「泰阜の夜明け」だと思います。むらがる勉強会も次回から4K配信ですね(笑)
さてさて、みなさんが気になっていることの1つに「光回線に変えることで、どれくらいスピードが出るの?」という点があるかと思います。
我が家の例ですが、光回線でのgoogleスピードテストの結果を見ていただきましょう。
結果は一目瞭然ですね。光、速い!!
ただ、このスピードはあくまでも計測時のものです。ケーブルTVインターネット時もそうでしたが、昨今のインターネット回線のほとんどが「ベストエフォート」という型で提供されています。
ベストエフォート型とは、”速度が出るように最大限努力しますよ” という意味なので、今回泰阜で提供開始となったNTTフレッツ光サービスも「最大1Gbps」と謳われていますが、実際に出るスピードはその時の状況に依る、ということですね。
我が家でも時間ごとにスピードテストを繰り返していますが、光回線に替えたあとも速度が落ちる時は「上り下りとも100Mbps」くらいになります。
これは、加入したプロバイダや使っている機器(Wifiアクセスポイント)、混雑する時間帯などによって大きく変わってきます。
何れにせよ速度が落ちても100Mbps付近をウロウロするようであれば、光回線への切り替え大成功!といった印象です。(あくまでも私の環境ですが)
それでは、以下からはケーブルインターネットから光回線インターネットへの乗り換え時の注意点を紹介したいと思います。
光回線でのインターネット接続に関して一度整理します。わかっている方はこちらの内容は飛ばしてください。
自宅に光回線を引き込みインターネットに接続するには、
の2つの契約が必要です。
泰阜村の場合、光回線はNTTフレッツ光一択なので「よっしゃ!NTTに電話したれ!」とNTTに問い合わせると、光の工事は受け付けてもらえます。
ただし、プロバイダ契約は別ですので「プロバイダはどうされますか?」という話になるかと思います。
もちろん、そうったルート(光はNTTへ申し込み、プロバイダは別にプロバイダへ申し込み)でも光回線でのインターネットは開通できます。
ただし、、、
インターネットに関する支払い先がNTTとプロバイダの2箇所になりますし、困ったときの問い合わせ先もNTTなのかプロバイダなのか迷いますよね。
そこで、問い合わせ窓口や支払先をひとつにまとめるために始まったサービスが「光コラボ」です。
光コラボは、プロバイダが光回線料の支払いやネットに関する問い合わせを引き受けてくれるサービスのことで、インターネット接続に関するあれやこれがひとまとまりになるので、契約時には検討したい加入方法ですね。
私もこの光コラボで光回線を開通したのですが、申込み〜工事日の手配〜開通まで非常にスムーズでした。
プロバイダによっては多額のキャッシュバックキャンペーンがある場合もあります。どのプロバイダにするかは悩みどころですね。
一説には「日本国内にはプロバイダが1,000社以上ある」とのことで、光回線提供が始まった地域ではプロバイダからの勧誘電話がかかってくる、と村からも注意喚起されていました。
料金やサービス内容、評判等を吟味しつつ、最適なプロバイダを選択したいですね。
現在のケーブルインターネットのJANISを引き継ぐ場合でも「JANIS光」という光コラボルートで申し込む方法があります。(私は別のプロバイダへ乗り換えました)
プロバイダ契約の際、オプションの選択に迷われるかもしれません。
大きくは
といった点が悩ましいですね。
現在固定電話を使っている場合はひかり電話に乗り換えることで電話の基本料が安くなるケースが多いため、金額的なメリットがあります。
ただし、ひかり電話では繋がらなくなる電話番号がありますのでこの点は注意が必要ですね。
ひかり電話に変えることで、固定電話の「電話加入権」は休止状態になりますので、変えてみて「つながらない!もとに戻そう!」となっても、復旧工事と費用がかかってきます。慎重に検討したいサービスです。
インターネットの接続方式にはいくつか「種類」があります。ipv6オプションを付けない場合、ipv4での接続となるわけですが、世の中の殆どのデバイスがipv4でインターネットに繋がっている都合上、”混雑時にネット回線速度が遅くなる” という常態になります。
この混雑を回避できるのがipv6という接続方式です。
プロバイダもフレッツ光回線も全国サービスですので、「泰阜村でインターネットやってる人口の数は知れてるでしょ」というわけにはいきません。
光に乗り換えたあとの混雑時の速度減がどれほどのものかわかりませんが、「光に変えたのにケーブルインターネット並みの速度の時間帯がある・・・」では悲しいですよね。
ipv6はオプションとして検討したい項目です。
ipv6は基本的にどのようなプロバイダでも無料〜200円/月程度で提供されているかと思います。
ipv6に関して、懸念事項が2点あります。
1つ目は、ipv6専用の機器が必要になること。
ひかり電話を入れる場合は、ひかり電話用の機器がipv6も兼ねるようですので、あまり意識する必要はありません。
ひかり電話を入れない場合は、ipv6に対応したルーターが必要になります。そして対応ルーターはプロバイダのメーカーにより異なります。プロバイダで確認し購入するか、レンタルする必要があります。
私は自分で用意しましたが、ルーターにipv6用の特別な設定が必要な機種だったため、手こずりました💧
2つ目は、ipv6サービスに「種類」がある点です。
ipv6接続は仕様上、ipv4のwebサイト等には繋がりません(つまり見られないホームページがたくさんあるということです)。
このような問題を回避するために、ipv4サイトとipv6サイトどちらでも接続できる「v6プラス」というサービスがあります。
このv6プラスはサービス名なので、プロバイダによっては名称が違うかも知れません。ipv6オプションを付加される場合は、くれぐれもipv4/ipv6サイトの両方にアクセスできる内容か確認が必要ですね。
これ、知らないとipv6に対応していないamazonやyoutubeなどのサイトが見れなくなりけっこう絶望しますorz
「v6プラス」に申し込んでいるのにamazonやyoutubeが見れない場合は、ルーターの設定が要因かと思います。我が家はこの設定で半日youtube無しで過ごしました。子どもたちの悲壮感といったら、、、
光回線の宅内引き込み工事についての注意点です。
工事ではNTTから派遣される作業者が宅内に入りますので、立ち会いが必須になります。
私が案内を受けた時には、泰阜地域の工事は水曜日か金曜日とのことでした。
時間もざっくり午前か午後、といった選び方になります。
私の申し込んだプロバイダでは、申込みから開通日(工事日)が決まるまで約2週間かかりました。実際に開通するまでは半月ほど。
今、工事が大変込み合っているようですから、余裕を持って申し込みたいですね。
光ケーブルの引き込み場所は、基本的に希望を聞いていただけるのですが、場合によっては大掛かりな工事になる場合があります。
我が家は固定電話を引いていませんので、”NTTの電話線をつたって光回線を引いてくる” といった通常工事ができませんでした。
作業員の方に床下に入ってもらい、ケーブルTVのネット回線に沿う形で光回線を引き込んでもらい約3時間。。。30分で終わるお宅もあるそうですから、かなりの大工事でした。
「うちには盗まれて困るデータは無い」などと平気で言う人が未だに居ますが^^;
怖いのはデータを盗まれることだけではなく、PCやデバイスを乗っ取られて悪質なプログラムを埋め込まれることです。知らないうちにサイバー犯罪に加担してしまうことになるかもしれません。
光回線への乗り換えは、セキュリティリスクも光の速度でやってくることを考えると、今以上に自宅のネット回線のセキュリティに関心を持つ必要があります。
個人でできるセキュリティ対策の最たるものはルーターの設定です。ルーターは自宅のインターネットの出入り口ですから、ここを悪質なハッカーに破られないことが一番の対策です。
等の対策は、個人でできる最低限の水際対策です。
ロシアーウクライナの戦争に便乗したサイバー攻撃が劇的に増えてる現状を鑑みても、個人レベルでのセキュリティ向上が、サイバー犯罪に巻き込まれない最初の要素になりそうです。
個人的には、光回線の導入で、便利さとセットでセキュリティに関するリスクが上がることや、個人で取れる対策があることも周知していく必要があると考えています。
これまでのケーブルインターネット回線でも、特に不自由なくネット生活ができていた方も多いかも知れません。
我が家も「遅い!!」と文句を言いながらも、なんとかなっていました(笑)
しかし、村全域で光回線のネット環境という選択肢を持てたことで、対外的なPR要素(泰阜の強み)は1つ増えたと感じます。
たとえば、大容量のファイルをやり取りするようなクリエイティブ系のフリーランサーには、移住先の候補として泰阜村も入るでしょう。
また、泰阜村内から情報発信をする際に、高画質でのライブ配信という手段も取れるようになります。泰阜の自然の美しさを伝えるには、高画質・高音質は堅持したい要素ですからね^^
光回線に乗り換えることで費用負担は確実に増えるわけですが、得られるメリットとのバランスをよく考えて検討できるといいですね。
当記事の内容に関してのお問い合わせはこちらからお願いしますm(_ _)m
私の知識の範囲で相談に乗れることがあるかもしれません^^